2023年1月31日

【プレスリリース】ダンス教育振興連盟JDACと、幼児教育に特化した「こどもダンス指導士®養成講座」を共同開発


生活総合支援サービスを提供するHITOWAグループで、子育て支援事業を展開する一般社団法人キッズライフラボ(本社:東京都港区/代表理事:髙石 尚和、以下キッズライフラボ)は、一般社団法人ダンス教育振興連盟JDAC(本部:大阪府大阪市/代表理事:久岡 和也、以下JDAC)と連携し、「こどもダンス指導士®養成講座」を開設しました。2023年2月1日よりオンライン講座を開始します(実地講座は2022年12月17日開講)。

ダンスで生きる力を育み、子ども一人ひとりを笑顔にする指導ができる。

ダンス指導と幼児教育、それぞれの専門機関による幼児教育視点のダンス指導

年間170以上の科学や理論に基づく保育者向け研修(2021年度実績)、乳幼児のべ3万人以上へのダンスや英語等の教育プログラム提供(2016年から2022年にかけての実績)といったノウハウを活かし、保育の質向上と子どもの成長をサポートするキッズライフラボと、文部科学省の学習指導要領に基づいた研修内容でダンス講師・インストラクターを養成、指導者のレベルに応じた資格を発行しているダンス指導専門機関のJDACが共同で、幼児教育に特化したダンス指導講座を開発しました。本講座を受講し、試験に合格することで、JDACが発行するこどもダンス指導士®︎の資格を取得できます。

幼児期のダンス指導では、ダンス指導技術はもちろんのこと、幼児期と児童期の発達の違いの理解が必須となります。幼児期は児童期と比べて「できる」ことよりも、実感と共に「知る」ことが大切です。そのため、指導者がどのように「子ども主体」「子どもが主役」の経験を提供し、子どもの声を聴いた上で一人ひとりに柔軟な指導を行えるかがポイントとなります。また、本講座は幼児運動指導の専門家である岐阜大学教育学部 春日 晃章 教授、日本体育大学体育学部 野井 真吾 教授に監修いただき、運動器の発達を促す実証実験の結果をもとにプログラムが組まれている点も大きな特徴です。ダンス指導、乳幼児教育、幼児運動指導、それぞれの専門機関が講座を共同開発することで、幼児教育に特化した「こどもダンス指導士®養成講座」が実現しました。

実地講座座学の様子。ダンスと乳幼児教育の専門家が講師を担当。

ダンスで培われる9つの力を最大限に引き出す知識と指導技術を日本中に

本講座では、現代の子どもたちが直面している状況において、当法人が必要と考える非認知能力のうち、9つの力を培うことを目的としています。コロナ禍で顕著になった体力の低下に対し「運動器の発達」「基礎体力」「リズム感」を育み、多様性が重視される社会で必要な「想像力」「感情の安定」「自己肯定感」をダンスで培うことができます。また、変化し続ける予測困難な時代には「模倣力」「創造力」「表現力」といった力も子どもたちが自ら道を切り開くために必要です。

これらを培う指導者を育成する「こどもダンス指導士®養成講座」は実地講座とオンライン講座があり、日本全国どこからでも受講可能です。また、資格試験の実施により、こどもダンス指導士®の知識・技能の質を保証します。

<お申し込み方法>
JDACのWebサイトからお申し込みいただけます。
 https://www.jdac.jp/system/schedule?eventType=20&eventDate=&eventPlace=
※実地講座は次回開催が確定次第、お申し込み可能となります

<開講スケジュール>
オンライン講座申込開始:2023年1月31日
オンライン講座配信開始:2023年2月1日
試験実施日:2023年3月4日(オンライン開催)、5日(オンライン及び実地開催)
実地講座実施日:5月開催予定(年3回実施予定)
・オンライン講座はいつでも受講を開始することができます。
・すべての講座を受講後、「子どもダンス指導士®」の資格試験を受験いただけます。

<講座内容>

  • はじめに:子どもの体力・運動能力の現状、子どもの育ちの社会的背景(VUCA時代、多様な価値観が溢れる時代)
  • ダンス概論:ダンスの魅力、ダンスで培われる力
  • 教育理論:幼児教育と小学校教育、子ども主体、マルトリートメント
  • 発達理論:幼児期の心理発達、幼児期の運動発達
  • 指導法:全てに当てはまるメソッド
  • 指導技術:ほめ技術、伝わる変換技術
  • 振付の作り方、レッスン構成と計画

    など

講座開設にあたっての両社の声。ダンスの魅力を子どもたちへ

■久岡 和也(JDAC代表理事)
我々が提唱するダンス教育は、子ども達にとって、運動神経やリズム感はもちろんのこと、主体性や創造性、自己表現力を育むなど、心とからだの両面で素晴らしい効果をもたらします。一方で特に未就学児に対して、一人ひとりの発育発達に合わせたダンス指導を行うことは相応の知識、経験、指導力が必要で大変難しいとされてきました。そうした中、長年に渡って、保育や子育てに関する研究・人材育成を行っておられるキッズライフラボ社とご一緒することによって、非常に実践的で中身の濃い研修、資格が出来上がったと思っております。全国に多くの「こどもダンス」指導のプロを輩出し、ダンスを通して次世代を担う大切な子ども達の生きる力を育んで参ります。

■原園 早苗(キッズライフラボ 理事・主席研究員/HITOWAキッズライフ株式会社 教育保育推進室 室長)
子どもは誕生の瞬間から、からだを動かすことで世界を探求し、自分の心を創っていくことがわかっています。発達の土台になるからだをどのように育んでいけばよいのか、私たちは長年研究を重ねてきました。子どもが自由にかけまわれる自然が年々減少している現状に対して有効なカリキュラムが「こどもダンス」であると考えています。少しの場所と音楽があれば、子どもは自然にからだを動かします。ダンスに正解はありません。そこにあるのはその子らしい表現、それぞれの違いが子どもの「自分」という心の核を創り、未来を生きる力の基盤になるのです。このたび、ダンス指導のパイオニアであるJDAC社にご賛同いただき「こどもダンス」を広くお伝えできる機会をいただきました。日本中の子どもたちが自分の表現に出会える未来をいっしょに創っていきましょう。

子どもとつながる新しい方法、ダンスからつながる新しい世界

本講座は「ダンスを通じて子どもたちを笑顔にしたい!」というプロダンサーやダンススタジオ経営者、保育園や幼稚園でダンス指導をしたい保育者や幼稚園教諭が受講しています。受講した保育者からは、「ダンス講師と保育者が共に学び、異なるバックグラウンドや考え方を共有することで、新たな気づきが多くありました」との声、プロダンサーからは「ダンスの楽しさを伝えたい、と日々考えていたところ、言語化する機会になりました。」との声がありました。講座の中で、異なるバックグラウンド同士の新しいつながりが生まれ、それぞれの専門知識を活かしながら、受講者同士が学びを深めていく姿が印象的でした。

保育者とプロダンサーが共に学び、知識と技術を高め合う空間。

現在の子どもたちの課題を楽しくダンスで解決できる可能性。監修者の声。

■春日 晃章 (岐阜大学教育学部 教授)
今の時代、ダンスは子どもたちに合った魅力的な道具(ツール)だと思います。このツールを使いながら、子どもたち一人ひとりの人間的な大きな成長につながる、そしてダンスの技能も向上させる、そんなサポートができる指導者になってください。 

■野井 真吾(日本体育大学体育学部 教授)
今の子どもたちのからだと心の課題を克服するために必要なことは二つあります。一つは「光・暗闇・外遊び」、もう一つは「わくわくドキドキ」。専門家の皆さんからダンスの話を聞くたびわくわくドキドキし、子どもたちが生き生きと動く姿が目に浮かびました。この講座を通して、子どもたちと一緒にわくわくドキドキするダンスを楽しむ指導者が増えてくれればと願っています。